胃カメラ検査、受けるタイミングっていつ、どんなとき?
胃カメラ検査という言葉を知らない人は少ないと思いますが、いつどんな時に受けるのかを詳しく知っている人は少ないかもしれません。
一般的には、バリウムを飲んで行う胃の透視検査や、胃にヘリコバクターピロリ菌が存在しているかどうかを調べる尿素呼気検査にて要注意となった人が受けることが多いです。また、胃の痛みなどで病院を受診した際にも、胃にまつわる既往が極端にあったり、血縁者に胃の疾患があるといった胃の疾患となるリスクファクターを多く持っている場合にも検査が勧められます。
体への負担が大きい検査であるため、むたみやたらに勧められることはありませんが、私は、胃の疾患となるリスクファクターが多かったことから、どの診療所にかかってもほぼ100%の確率で胃カメラを勧められます。
胃カメラ検査、実際にやってみました
胃の疾患となるリスクファクターが多い私は、2010年3月~2014年3月の間に、なんと3回も胃カメラ検査を受けました。1つ目は、近所の診療所(2010年3月)、2つ目は近所でもそこそこ評判な診療所(2012年1月)、3つ目は予約が殺到する噂の診療所です(2014年3月)。
1件目 麻酔なしで口から胃カメラ挿入! 超苦痛
ことの始まりは2010年3月。当時看護学校の学生だった私は、度重なる実習、試験のため1か月以上前から胃の痛みに悩まされていました。しかし、3月になると、立てなくなるほどの激しい痛みを感じたため、近所の診療所を受診しました。
そこで言われた言葉は、
「一度胃カメラを飲んで検査をしてみましょう」
というわけで、まずは近所の診療所にて、スタンダードな口から行う胃カメラ検査を行いました。カメラの太さは七五三の千歳飴よりほんの少し細い程度。先端にライトと小型カメラがついており、医師が先端をこちらに向けるとモニターに自分の顔が映っていました。
薬を飲んで、胃カメラ飲んで、嗚咽がとまらず、、、
まず、胃の中の泡を消すために、白濁した少し甘めの飲み薬を一気に飲みました。次に、喉の麻酔のために、どろっとしたゼリー状のお薬を喉にためておくこと数分。その後、横向きになり、検査スタートです。
医師に「今からカメラを入れるので、飴玉を飲むみたいに飲んでください」と言われました。そもそも飴玉そのまま飲み込んだことがないため、どうやって飲み込めばいいんだと思いましたが、とりあえず飲み込みました。喉に麻酔がかかっているからか、異物が通っているような、すれるような感覚はありましたが、噂に聞く超苦しいということはありませんでした。
しかし、しばらくすると来ました。嗚咽がとまらず、苦しく、吐きそうになる感覚。嗚咽が止まらないため、嗚咽でカメラが出てきますが、それを医師がまた挿入、その挿入の刺激でまた、嗚咽をするという繰り返しでした。思わず、カメラに手を伸ばしましたが、看護師さんに押さえつけられてしまい、おえおえとしながら10分弱の胃カメラは終了しました。
2件目 麻酔なしで鼻からカメラ挿入! 違和感あるなー程度
2回目は2012年1月。社会人1年目も終わりが見え、そろそろ後輩も入ってくるという頃、学術発表のための調べ物や文書作成など日々の業務以外の仕事や勉強の疲労からか、2年前同様の胃の痛みが出現しました。
上司へ報告したところ、検査をするようにという指示をいただきました。1件目でつらい体験をしたため、もうあんな思いはしたくない!ということで、2件目は鼻から胃カメラができる診療所を探して受診しました。
鉛筆と同じくらいの太さの胃カメラを鼻から入れる
こちらのカメラは、口から入れる胃カメラの1/2ほど。鉛筆と同じくらいの太さでした。検査前には、同じく、胃の中の泡を消すということで、お薬(こちらでは透明で少し苦めの液体でした)を内服。その後、直接、スプレー噴霧にて局所麻酔をかけてくれました。
そして、どちらの鼻からいれるか?と問われたため、鼻詰まりの際にもほとんど詰まることがない、左の鼻にお願いしました。あとは、その胃カメラを入れていきます。
最初は、ツーンとした感覚があり涙が止まりませんでした。しかし、ひとたび鼻を通過し、のど元に到着するとその感覚はなくなりました。「唾を飲み込んでください」という医師の指示通りに唾を飲み込むとそのタイミングでカメラを挿入してくれました。
おかげで、1件目で味わったような嗚咽を感じることはなく、胃に違和感があるなーくらいで終了しました。
3件目 麻酔ありで口からカメラ挿入! 苦痛ゼロ
3件目の胃カメラを受けたのは2014年3月でした。転職をし、転職先での仕事もようやく慣れてきたころ、これまた疲労からか例の胃の激痛が発症しました。しかし、もうすでに2度、胃カメラという嫌な思いをしているため、胃の検査をするとなってもどうにかして楽な方法で受けたいと思っていました。
そこで、同僚から教えてもらい、近所でもかなり評判となっていた、麻酔ありで口から胃カメラを入れるという病院を受診しました。症状と既往歴を話すと、医師より「あー、もう慣れていると思うけど胃カメラ飲まなきゃね」と。
静脈注射のあと数秒で眠りに落ちて
受診して説明を詳しく受けると、どうやら、静脈注射により、睡眠作用のあるお薬を入れることで、無痛で検査が受けられるというもの。今までの検査と方法が違いますが、当日は今までと同じように支度をし受診しました。
ベッドに横になり、針を刺され、「冷たさを感じたら10秒数えてください」と言われました。10秒どころか5秒あたりから記憶がなくなり、気が付いたらベッドで横になっていました。少しのどに違和感がありましたが、今までの痛みは何だったのかと思うくらい、まったく苦痛がなく終了しました。
病院選び(検査方法選び)って大切です
この3つの検査、それぞれ検査に特徴があります。どんな方にどの検査方法がおすすめなのか、以下にまとめます。
口からの胃カメラの場合
- 鼻の疾患を持っていたり、鼻の通りが悪い人
- 短時間で終わらせたい人
が対象となります。また、対象というよりも、ほとんどの病院がまだ、口からの胃カメラである場合が多いので、有無を言わさず口から受ける機会のほうが多いです。
鼻からの胃カメラの場合
- 嘔吐反射という強い嗚咽が出てしまう人
- 検査後に仕事や用事がある人
検査による苦痛が少ないことがポイントです。
麻酔を使用する場合
- 鼻の疾患を持っていたり、鼻の通りが悪いため口からの胃カメラの選択肢しかない人
- 嘔吐反射が強い人
- 以前受けた胃カメラで苦痛を感じたため、胃カメラに対する不安がある人
というようにざっとではありますが、それぞれの検査に適した人がいます。胃カメラの検査を受けることとなった際の参考にしていただき、自分に合った方法で検査を受けてもらえればと思います。