盲腸って実は恐ろしい!放置すると命に関わることも…|内臓疾患ファイル

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2012年12月6日
盲腸って実は恐ろしい!放置すると命に関わることも…

大腸の端にある盲腸は、酷い腹痛を伴う虫垂炎を起こす場所でもあります。昔は手術で盲腸を切除するのが普通でしたが、今は薬で散らして治すのが一般的になっています。しかし、適切な治療を受けないまま我慢していると命に関わる事態に発展してしまうのが盲腸の恐ろしいところなのです。

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我慢が死につながる盲腸(虫垂炎)の怖さ

虫垂炎、いわゆる盲腸は肛門から一番遠い大腸の端っこに引っ付いている虫垂が炎症を起こす病気です。盲腸を起こすと刺し込むような痛みが続き、その痛みは日常生活を送るのが困難になるほどです。 imasia_15744059_M しかし、周りから見れば原因がなんであれ「ただの腹痛」にしか見えないため、「それぐらい我慢しろ」「トイレに行け」とにべもないことを言われてしまうことがせいぜいです。
しかし、盲腸は放っておくと命取りになることさえある恐ろしい病気なのです。

盲腸とはどんな病気か

盲腸は、しぼんだ風船のような、虫垂と呼ばれる大腸の端っこで起こる病気です。虫垂には多くのリンパ節が通っており、免疫機構としてとして大きな役割を果たしていることが分かってきました。

虫垂には多くの細菌が生息しており、腸内の細菌環境に大きく貢献する役割を持っています。特に腸内を整える善玉菌は虫垂に多く生息しており、腸内の健康にはなくてはならないものなのです。

そんな虫垂に細菌が侵入して増殖を繰りかえすと、炎症が起こってしまい虫垂炎になってしまうのです。虫垂炎の症状はみぞおちから右わき腹に掛けての痛みで、食欲不振や発熱・嘔吐などの症状が現れる場合もあります。
基本的に右わき腹の痛みが愁訴となるため、周囲からはあまり深刻な病気であるように思われないのが盲腸の難点です。

進行すれば腹膜炎になる

昔は「盲腸はお腹が痛いだけだからたいしたことはないだろう」と思われていたものですが、治療せずに放置しておくと炎症で発生した膿や腸液が外側に漏れ出してしまい、腹膜炎を起こしてしまいます。

内臓が収められている腹腔内は腹膜という組織に覆われているのですが、腹膜自体は物凄くデリケートで雑菌が侵入するとすぐ炎症を起こしてしまうほどです。
腹膜炎が進行すると、雑菌の出す毒素が血液を通して身体に回る敗血症を引き起こし、ショック症状から死に至ってしまうことさえあります

盲腸を腹膜炎までこじらせることは最近は少なくなったものの、妊婦や力士などのお腹が大きくなっている人は虫垂の位置が移動してしまい、正確な診断が出来ないことがあるため、重症化してしまうケースが見られます。

盲腸の治療

俗に「盲腸は切った後でおならが出るようになれば全快」と言われるように、虫垂を手術で切除するのが一般的な治療法でした。

しかし、最近は前述したような虫垂の役割も分かってきたため、大体の場合は抗菌薬を投与する薬剤療法で治してしまうのが一般的になっています。
imasia_16309808_M 一昔前までは盲腸の診断が難しく、開腹手術で虫垂を取ってしまった方が手っ取り早かったものの、CTスキャンなどの検査機械が発達したことによって薬剤療法で悪化する前に治すことが可能になったのです。

盲腸の治療では絶食が大前提となります。物を食べると腹圧が上がってしまい治りが遅くなるためです。食事の代わりに点滴でカロリー補給を行います。

著者:海老田雄三

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芸能、アニメ、ゲーム、音楽あたりが得意分野のはずが、気が付けばなんでも書くライターになっていました。アニメ、ゲームなどのサブカル誌によく寄稿しています。